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労せずして得た愛情は砂上の楼閣

mathichen17

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【戦火の下に始まる家族の肖像】、先月書いた記事のきっかけである‘サイゴンから来た妻と娘’の後日談です

娘ミーユンの留学先パリへ行った母親ナウさんは、止宿先で可愛がられる娘を見て寂しくなったのか、
自分のパリ根城とばかりに、ハノイ出張中の亭主が電報を見て腰抜かす金額のアパルトマンを衝動買い
その後さすがに気が引けたらしく、「アンタに負担ばかりかけちゃって…」
近藤氏は、「君の気持ちが落ち着くのであれば、君の選択は間違っていないよ」

妻は、戦乱の国において、15、6歳から命がけで一家を支えてきたのだから、
これから多少、人生を楽しもうと考えても、当然の権利だ
彼女が死に物狂いで働いていた頃、ノホホンと親のスネかじりしていた自分は、
苦労知らずの前半生のツケを払う番だ

近藤氏は決して、苦労知らずではありません
若くして死別した浩子夫人を救えなかった後悔の念を抱いていたからです
外交官の子女としていくつもの国を転々、日本に落ち着きたがっていたのに、
亭主のフランス留学につき合わせた結果、孤独や何やらに苦しみ、遂には病の床から起きることなく…
どこへ引っ越しても再婚後も、浩子さんの遺影を飾り、信心深いナウさんも手を合わせていました
ミーユンの教育や将来を真剣に案じ、あれこれ取り組んでいたのは、
旅ガラスな新聞記者を父親に持ったミーユンに、浩子さんの悲劇を避けたかったからに他ならないでしょう

自分たち夫婦の取り合わせを、「案外、仏様も公平なもの」
男女は元来、正反対の存在であり、自分の持たないものを相手で補うように作られております
でも、180度違う環境や価値観が目に見えないと、なかなか実感しづらい
近藤夫婦はその点、パーフェクトカップルであったと思います
近藤氏の早世により、10数年の結婚生活に終わりましたが、実り多く、
何十年経っても腹の探り合いやってる仮面夫婦や、ノリ合うからと安易にくっついたりするお子様夫婦などとは、
全く比べ物にならない、真の大人の男女関係だと断言しますね
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