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贖罪の日(ドイツ鎮魂歌第1番)

mathichen17

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1932年のアメリカ映画‘私の殺した男’の場面です。大賢者様が英語で授業をペタリ

第1次世界大戦、西部戦線。ドイツ軍兵士を無我夢中で殺したフランス軍兵士ポール
罪悪感から脱却出来ず、瀕死の相手から渡された手帳を頼りに、彼の故郷へ行き、墓参
その後、兵士ヴァルター・ホルダリアンの実家を訪ね、罪を告白しようと決心します
老父ホルダリアンは息子を失った悲しさとフランス憎しから、敵国人の来訪を拒みますが、
息子の許嫁エルザから「フランス人がヴァルターのお墓に花を捧げていましたよ」と聞かされ、
ポールを息子の友人と思い込み、家へ招き入れ、妻とエルザの3人で歓待へと変わります
同じように息子を失い反仏感情に染まった村中からあれこれ非難は、当然の反応でした
が、忠義無双の愛国青年を育てた父親も、優しいポールとの交流により、戦争を憎んでフランスを憎まずへと
同じ音楽好き、すっかり話し相手となったポールに、「いつまでもこの村に暮らして欲しい」と懇願を
ポールの罪悪感は、エルザへの愛情もあり、日毎に深まるばかりだったので、すべてを告白して去ろうと
…すると、エルザが彼を遮り、「お父さんとお母さんから、もう一度息子を喪わせるの?」
そして、老夫婦に「ポールはこの村に永住すると言ってくれましたよ」
嬉し涙に暮れる老夫婦。老父は、亡き息子愛用のヴァイオリンを、新たに得た息子に手渡します
ポールはエルザの弾くピアノに合わせ、その旋律にじっと聴き入る老夫婦



Mischa Elman plays Schumann's Traumerei
もう随分昔に観たきりなので、本当にこの曲だったか記憶が怪しいのは、さっさと告白します
この曲だとすれば…
ポールは、自分の殺した男の両親と恋人に尽くす事により、ようやく戦争の悪夢から救済され、
自分が死んでも恋人に彼の亡霊に囚われて欲しくないヴァルターの最後の夢を叶えてやれるのですな

第1次大戦は欧州の人々にとって、第2大戦次以上の悪夢だといいます
古い思想のままで開戦したら、近代兵器による甚大な被害が出ましたからね

ドイツにとっては、ヴェルサイユ条約により身ぐるみ剥がされる屈辱
パン1個が1億マルクって…ウドン1杯600万円の吉本新喜劇も撃沈する恐怖の世界
そりゃあ、フランスへの憎悪は元々仲悪さんでなくてもねぇ
映画を撮ったエルンスト・ルビッチはドイツ人であり、その辺の感情は充分理解していたはず

憎悪の連鎖を断ち切りたかった?
フランス側を加害者に設定したけど、ドイツ側も同じ非を犯しただろうと達観していた?

ポールはその後、ドイツ人になったのか、フランス人のままドイツに永住したのか?
それはたいした事じゃないと思います
相互理解が重要であり、その前には国籍は何の意味も持ちません
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